退職金確定申告必要か【不動産鑑定士監修】わかりやすく解説

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退職金を受け取ったとき、確定申告が必要かどうかで悩んでいませんか。

結論から言うと、退職金の確定申告は「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば基本的に不要です。

ただし、申告書を提出していない場合や複数の会社から退職金を受け取った場合は、確定申告が必要になります。

退職金は一般的に20.42%の所得税が源泉徴収されますが、申告書を提出することで退職所得控除が適用され、税負担が大幅に軽減されます。

例えば、勤続30年で退職金2000万円を受け取った場合、申告書があれば税額は約41万円、なければ約408万円と10倍近い差が生まれます。

また、退職後に不動産売却を検討する方も多いですが、退職金と売却益の合計額によって税務上の取り扱いが変わる場合があります。

マンション売却にかかる税金の基本

マンション売却で利益(譲渡所得)が出た場合、所有期間によって税率が大きく異なります。所有期間5年以下(短期譲渡)の場合は税率39.63%(所得税30.63%+住民税9%)、5年超(長期譲渡)の場合は税率20.315%(所得税15.315%+住民税5%)です。ただし「居住用財産の3,000万円特別控除」が適用されれば、譲渡所得から最大3,000万円を差し引けるため、多くのケースで税金がゼロになります。適用条件は、売却する物件に住んでいること(または住まなくなって3年以内)です。

退職金で確定申告が不要なケース

退職金の確定申告が不要になるのは、以下の条件を満たしている場合です。

「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出している場合は、基本的に確定申告は不要です。

この申告書を提出することで、会社が退職所得控除を適用して正確な税額を計算し、源泉徴収してくれます。

申告書を提出した場合の税額計算は以下のようになります。

勤続年数退職所得控除額
20年以下40万円×勤続年数(最低80万円)
20年超800万円+70万円×(勤続年数-20年)

例えば、勤続25年で退職金1500万円を受け取った場合を見てみましょう。

退職所得控除額:800万円+70万円×5年=1150万円

課税退職所得:(1500万円-1150万円)÷2=175万円

所得税額:175万円×5%-0円=8万7500円

復興特別所得税:8万7500円×2.1%=1837円

合計税額:約8万9000円となります。

退職金で確定申告が必要なケース

以下の場合は、退職金を受け取っても確定申告が必要です。

「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、必ず確定申告をしましょう。

申告書を提出していないと、退職金から一律20.42%の所得税が源泉徴収されてしまいます。

前述の例では、1500万円×20.42%=約306万円も税金を取られることになります。

確定申告をすれば、正しい計算による約8万9000円との差額、約297万円が還付されます。

複数の会社から退職金を受け取った場合も確定申告が必要です。

同一年内に複数の退職金がある場合、退職所得控除額は合計で適用されるため、再計算が必要になります。

その他の所得と合わせて確定申告する場合も該当します。

不動産売却による譲渡所得がある場合などは、退職所得と合わせて申告することになります。

退職金の確定申告をする方法

確定申告が必要な場合の手続きについて説明します。

必要な書類を準備しましょう。

  • 退職所得の源泉徴収票
  • 確定申告書
  • 退職所得の受給に関する申告書(提出していない場合)

確定申告書の作成は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すると便利です。

退職所得は分離課税のため、他の所得とは別に計算されます。

源泉徴収票の内容を正確に転記し、退職所得控除額を計算して入力します。

申告期限は翌年の3月15日までです。

ただし、還付申告の場合は1月1日から5年間の間にいつでも申告できます。

筆者の知人も、申告書を提出し忘れて多額の税金を源泉徴収されましたが、確定申告により約200万円の還付を受けることができました。

退職金と不動産売却の関係

退職を機に住み替えを検討する方も多いでしょう。

退職金と不動産売却益がある年は、税務上の取り扱いに注意が必要です。

不動産売却による譲渡所得は、退職所得とは別の分離課税となります。

ただし、住民税の計算では合計所得金額に影響する場合があります。

売るか持ち続けるか迷ったら、相続シミュレーター(/tools/inheritance-simulator)で将来の税負担を数値比較してみてください。

特に、居住用財産の3000万円特別控除を適用する場合は、適用要件を満たしているか確認が重要です。

退職年に不動産を売却する場合は、両方の税額を合わせてシミュレーションすることをお勧めします。

所得区分課税方法主な控除
退職所得分離課税退職所得控除
譲渡所得分離課税3000万円特別控除など
給与所得総合課税給与所得控除

退職金確定申告のよくある間違い

退職金の確定申告でよくある間違いを紹介します。

「退職金は非課税」と思い込んでいるケースがあります。

退職金も所得の一種であり、退職所得控除額を超えた部分には所得税がかかります。

「会社が正しく計算している」と過信するのも危険です。

申告書を提出していなければ、会社は一律20.42%で源泉徴収せざるを得ません。

中小企業の場合、人事担当者が退職金の税務に詳しくない場合もあります。

「少額だから申告不要」という判断も間違いです。

退職所得控除により、思っている以上に税額が少なくなったり、ゼロになったりすることがあります。

前払い退職金や企業年金との違いも理解しておきましょう。

支給形態課税区分確定申告
退職一時金退職所得条件により必要
企業年金雑所得年末調整または確定申告
前払い退職金給与所得年末調整

まとめ:退職金確定申告の重要ポイント

退職金の確定申告について、押さえておくべきポイントをまとめます。

  • 「退職所得の受給に関する申告書」提出済みなら基本的に申告不要
  • 申告書未提出や複数退職金がある場合は確定申告必須
  • 確定申告により大幅な税額軽減や還付が期待できる
  • 不動産売却と同じ年の場合は両方の税額を考慮する
  • 申告期限は翌年3月15日、還付申告は5年間可能

筆者自身も退職時に不動産売却を同時に行いましたが、事前のシミュレーションにより税負担を最小化できました。

まずは無料の価格診断ツール(/tools/price-checker)で、あなたの不動産の適正価格をチェックしてみてください。

退職金の税務は複雑ですが、正しい知識があれば大幅な節税効果を得られます。

不明な点があれば、税理士や税務署に相談することをお勧めします。

複数の専門家に相談を検討している方は、一括で相談できるサービスを活用すると効率的です。

税理士紹介サービスなら、退職金や不動産売却に詳しい専門家を無料で紹介してもらえ、相談料の比較も可能です。

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よくある質問

Q: 退職金の確定申告は必ず必要ですか?

A: 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば基本的に不要です。

ただし、申告書未提出の場合や複数の会社から退職金を受け取った場合は確定申告が必要になります。

申告書を提出していない場合、一律20.42%の所得税が源泉徴収されるため、確定申告により大幅な還付を受けられる可能性があります。

Q: 退職金の税金はどのくらいかかりますか?

A: 勤続年数と退職金額により大きく変わります。

勤続20年以下なら40万円×勤続年数、20年超なら800万円+70万円×(勤続年数-20年)の退職所得控除が適用されます。

控除額を超えた部分の2分の1が課税対象となり、他の所得とは分離して課税されます。

Q: 退職金の確定申告はいつまでに行えばよいですか?

A: 通常の確定申告と同様、翌年の3月15日までです。

ただし、還付申告の場合は1月1日から5年間の間であればいつでも申告できます。

申告書を提出し忘れて多額の源泉徴収を受けた場合は、できるだけ早く還付申告を行いましょう。

Q: 複数の会社から退職金をもらった場合はどうなりますか?

A: 同一年内に複数の退職金を受け取った場合は、必ず確定申告が必要です。

退職所得控除額は合計で適用されるため、各社で個別に計算された税額を再計算する必要があります。

多くの場合、確定申告により税額が減額されて還付を受けられます。

Q: 退職金と不動産売却が同じ年にある場合の注意点は?

A: 両方とも分離課税のため、それぞれ別々に税額計算されます。

ただし、住民税の計算では合計所得金額に影響する場合があります。

居住用財産の3000万円特別控除などの適用要件も確認して、トータルでの税負担を最小化することが重要です。

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