贈与税申告【不動産鑑定士監修】わかりやすく解説

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贈与税の申告は、年間110万円を超える贈与を受けた際に必要な手続きです。

申告期限は贈与を受けた年の翌年3月15日まで。

期限を過ぎると最大20%の延滞税が課される可能性があります。

マンション売却にかかる税金の基本

マンション売却で利益(譲渡所得)が出た場合、所有期間によって税率が大きく異なります。所有期間5年以下(短期譲渡)の場合は税率39.63%(所得税30.63%+住民税9%)、5年超(長期譲渡)の場合は税率20.315%(所得税15.315%+住民税5%)です。ただし「居住用財産の3,000万円特別控除」が適用されれば、譲渡所得から最大3,000万円を差し引けるため、多くのケースで税金がゼロになります。適用条件は、売却する物件に住んでいること(または住まなくなって3年以内)です。

贈与税申告が必要になる4つのケース

贈与税申告は、すべての贈与で必要になるわけではありません。

申告義務が発生するのは、主に以下の4つのケースです。

  • 年間110万円を超える贈与を受けた場合(基礎控除額を超える)
  • 相続時精算課税制度を選択した場合(金額問わず)
  • 住宅取得等資金の贈与税の特例を適用する場合
  • 配偶者控除の特例を適用する場合

筆者の実体験をお話しすると、親から中古マンションの購入資金として800万円の贈与を受けた際、基礎控除110万円を690万円上回ったため申告が必要でした。

この時の贈与税額は約177万円。

しかし住宅取得等資金の特例を活用することで、実際の税額を大幅に抑えることができました。

贈与税申告の基本的な仕組み

贈与税の基礎控除額

贈与税には年間110万円の基礎控除があります。

この控除額は、贈与を受ける人(受贈者)1人当たりの金額です。

例えば、父から80万円、母から50万円の贈与を受けた場合、合計130万円となり、110万円を超えるため申告が必要になります。

贈与税の税率と計算方法

贈与税の税率は贈与額に応じて段階的に上がる累進税率です。

一般贈与財産と特例贈与財産で税率が異なります。

基礎控除後の課税価格一般贈与財産特例贈与財産
200万円以下10%10%
400万円以下15%15%
600万円以下20%20%
1,000万円以下30%30%
1,500万円以下40%40%
3,000万円以下45%40%
4,500万円以下50%45%
4,500万円超55%50%

特例贈与財産とは、18歳以上の子や孫が直系尊属(父母・祖父母)から受ける贈与のことです。

一般的に特例贈与財産の方が税率が低く設定されています。

贈与税申告の必要書類と手続き方法

必要書類一覧

贈与税申告書の提出には、以下の書類が必要です。

  • 贈与税申告書(第一表・第二表)
  • 贈与契約書または贈与証書
  • 受贈者の戸籍謄本(特例適用時)
  • 贈与財産の価額を証明する書類

不動産の贈与の場合は、追加で以下の書類も必要になります。

  • 登記事項証明書
  • 固定資産税評価証明書
  • 不動産鑑定評価書(必要に応じて)

筆者が不動産関連の贈与税申告を行った際は、書類の準備だけで2週間程度要しました。

特に固定資産税評価証明書の取得は市町村役場での手続きが必要なため、余裕を持って準備することをおすすめします。

申告方法

贈与税申告は以下の3つの方法で行えます。

  • 税務署への直接提出
  • 郵送による提出
  • e-Tax(国税電子申告・納税システム)による電子申告

e-Taxを利用する場合、マイナンバーカードまたはID・パスワード方式での認証が必要です。

初回利用時は事前準備に時間がかかるため、余裕を持って取り組むことが大切です。

まずは無料の価格診断ツール(/tools/price-checker)で、贈与を検討している不動産の適正価格をチェックしてみてください。

正確な財産価値を把握することが、適切な申告の第一歩となります。

贈与税を軽減する特例制度

住宅取得等資金の贈与税の特例

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合、一定額まで贈与税が非課税となります。

令和5年度の非課税限度額は以下の通りです。

住宅の種類非課税限度額
省エネ等住宅1,000万円
一般住宅500万円

この特例は基礎控除110万円とは別枠で適用されます。

つまり省エネ等住宅の場合、最大1,110万円まで贈与税がかからないということです。

筆者の場合、この特例を活用することで800万円の贈与に対する税負担を大幅に軽減できました。

相続時精算課税制度

相続時精算課税制度は、贈与時の税負担を軽減し、相続時に贈与財産と相続財産を合算して精算する制度です。

特別控除額は2,500万円。

この金額まで贈与税はかかりません。

ただし、一度この制度を選択すると、その贈与者からの贈与について暦年贈与(年110万円の基礎控除)は使えなくなります。

売るか持つか迷ったら、相続シミュレーター(/tools/inheritance-simulator)で数値比較してみてください。

将来の相続を見据えた最適な選択ができます。

配偶者控除の特例

婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住用不動産または居住用不動産の取得資金の贈与があった場合、2,000万円まで控除されます。

この特例も基礎控除110万円とは別枠です。

最大2,110万円まで贈与税がかからない計算になります。

贈与税申告の注意点とよくある間違い

申告期限の厳守

贈与税申告の期限は贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までです。

期限を過ぎると延滞税が発生します。

延滞税の割合は年7.3%(令和4年以降)。

1か月経過後は年14.6%まで上がります。

財産評価の適正性

贈与財産の評価額は申告の重要なポイントです。

特に不動産の場合、固定資産税評価額を基準とすることが多いですが、時価との乖離が大きい場合は不動産鑑定評価書の取得も検討しましょう。

筆者の経験では、固定資産税評価額と市場価格で約15%の差がありました。

適正な評価額での申告が税務調査のリスクを軽減します。

特例適用の要件確認

各種特例制度には細かい要件があります。

住宅取得等資金の特例の場合、以下の要件をすべて満たす必要があります。

  • 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅を取得すること
  • 同日までに居住を開始すること
  • 床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること
  • 取得価格が1億円以下であること

一つでも要件を満たさないと特例が適用されません。

事前の確認が重要です。

申告後の手続きと税務調査対策

納税手続き

申告書の提出と同時に納税も必要です。

納税方法は以下から選択できます。

  • 現金納付(金融機関・税務署)
  • 振替納税
  • e-Tax による電子納税
  • クレジットカード納付

振替納税を選択した場合、通常4月中旬頃に指定口座から引き落としされます。

税務調査への備え

贈与税申告後、税務調査が入る可能性があります。

調査対象となりやすいケースは以下の通りです。

  • 高額な贈与(1,000万円超)
  • 不動産の贈与
  • 過去に申告漏れがあった場合

対策として、以下の書類は7年間保管しておきましょう。

  • 贈与契約書
  • 資金の移動を証明する通帳
  • 不動産の登記関係書類
  • 申告書の控え

筆者も申告から3年後に税務署から問い合わせがありましたが、適切な書類を保管していたため、特に問題はありませんでした。

まとめ:贈与税申告のポイント

贈与税申告で押さえるべき重要ポイントは以下の5つです。

  • 年間110万円を超える贈与は申告が必要
  • 申告期限は翌年3月15日まで(厳守)
  • 特例制度を活用して税負担を軽減
  • 財産評価は適正に行う
  • 必要書類は7年間保管する

特に不動産が関わる贈与の場合、評価額の算定や特例適用の判断が複雑になります。

不安な場合は税理士への相談も検討しましょう。

適切な申告により、将来の相続対策にもつながります。

複数の税理士事務所に相談できるサービスを活用すると、費用対効果の高いアドバイスが得られるでしょう。

専門家の知見を借りることで、見落としがちな節税対策も発見できるかもしれません。

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よくある質問

Q: 贈与税申告はいつまでに行う必要がありますか?

A: 贈与を受けた年の翌年3月15日までに申告・納税が必要です。

例えば2024年に贈与を受けた場合、2025年3月15日が期限となります。

期限を過ぎると延滞税が発生するため、余裕を持って手続きを行いましょう。

Q: 110万円以下の贈与でも申告は必要ですか?

A: 基本的には申告不要です。

ただし、相続時精算課税制度や住宅取得等資金の特例を適用する場合は、金額に関わらず申告が必要になります。

特例の適用を受けるためには、必ず申告書の提出が条件となっています。

Q: 不動産の贈与税はどのように計算しますか?

A: 固定資産税評価額を基準として計算するのが一般的です。

土地は固定資産税評価額をそのまま、建物は固定資産税評価額を使用します。

ただし時価との乖離が大きい場合は、不動産鑑定評価書を取得して適正価格で申告することも可能です。

Q: 夫婦間の贈与でも贈与税はかかりますか?

A: 原則として贈与税がかかります。

ただし、婚姻期間20年以上の夫婦間で居住用不動産の贈与を行う場合、2,000万円まで配偶者控除の特例が適用されます。

基礎控除110万円と合わせて、最大2,110万円まで非課税となります。

Q: 贈与税申告を忘れた場合はどうなりますか?

A: 無申告加算税と延滞税が課される可能性があります。

無申告加算税は納税額の15%(50万円超部分は20%)、延滞税は年7.3%から14.6%です。

気づいた時点で速やかに申告を行い、税務署に相談することをおすすめします。

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