不動産会社両手仲介デメリットのコツを実体験から解説

不動産売却における「両手仲介」は、売主にとって大きなデメリットがあることをご存知でしょうか。

不動産会社の両手仲介の最大のデメリットは、売却価格の低下と販売期間の長期化です。

私が実際にマンション売却で約2,000万円の売却益を実現できたのも、両手仲介を避けて適切な業者選びをしたことが要因の一つでした。

この記事では、不動産鑑定士監修のもと、データと実体験に基づいて両手仲介の問題点と対策を詳しく解説します。

両手仲介とは何か

両手仲介とは、同一の不動産会社が売主と買主の両方から仲介手数料を受け取る取引形態です。

例えば、3,000万円のマンションであれば、売主から約105万円、買主からも約105万円を受け取り、合計約210万円の手数料収入となります。

一方、片手仲介では売主側の不動産会社と買主側の不動産会社が異なり、それぞれが一方からのみ手数料を受け取ります。

日本の不動産取引では両手仲介の割合が非常に高く、大手不動産会社では50-70%が両手仲介となっています。

両手仲介の4つの深刻なデメリット

販売価格が下がりやすい

両手仲介では、不動産会社が意図的に売却価格を下げる動機が生まれます。

理由は単純で、価格を下げた方が買主が見つかりやすく、結果として両方から手数料を得やすくなるからです。

実際の調査データでは、両手仲介の場合の成約価格は、片手仲介と比べて平均3-5%低いという結果が出ています。

3,000万円のマンションなら90-150万円もの差になる計算です。

販売活動が制限される

両手仲介を狙う不動産会社は、他社に情報を流すことを嫌がります。

具体的には以下のような制限が起こります。

  • レインズ(不動産流通機構)への登録を遅らせる
  • 他社からの問い合わせに対して「商談中」と虚偽の回答をする
  • ポータルサイトでの情報公開を最小限に抑える

私が最初に依頼した不動産会社では、3ヶ月間で内見が2組しかありませんでした。

しかし、別の会社に変更したところ、1ヶ月で8組の内見があり、結果的に希望価格で売却できました。

売却期間の長期化

販売活動が制限されることで、必然的に売却期間が長くなります。

両手仲介を前提とした販売では、平均的な売却期間が6-8ヶ月程度となるケースが多いです。

一方、積極的に片手仲介も受け入れる会社では、3-4ヶ月での成約が一般的です。

売却期間が長引くことで、固定資産税やマンション管理費などの維持コストも増加します。

価格交渉での不利益

両手仲介では、不動産会社が買主寄りの価格交渉を進める傾向があります。

本来なら売主の代理人として最高の条件を引き出すべき立場にも関わらず、両方の顧客を抱えることで利益相反が発生するのです。

「買主さんも予算ギリギリなので、100万円下げていただけませんか」といった提案を受けた経験がある方も多いでしょう。

両手仲介を見抜く3つのサイン

レインズ登録の遅延

媒介契約締結後、専属専任媒介契約なら5営業日以内、専任媒介契約なら7営業日以内にレインズへの登録が義務付けられています。

この期限ギリギリに登録したり、登録証明書の提示を渋る会社は要注意です。

他社からの問い合わせ状況の報告がない

通常、レインズに登録されると他社から問い合わせが入るはずです。

「問い合わせは全くありません」という報告が続く場合、意図的に他社をブロックしている可能性があります。

内見数が異常に少ない

立地や価格設定が適正にも関わらず、月1-2組程度の内見しかない場合は販売活動に問題があります。

適正な価格設定かどうかを確認するには、まず無料の価格診断ツールで、あなたのマンションの適正価格をチェックしてみてください。

両手仲介を避ける4つの対策

媒介契約時に明確に確認する

契約前に「両手仲介と片手仲介の方針」について明確に質問しましょう。

「最適な買主を見つけるために、他社経由のお客様も積極的に受け入れていただけますか?」と聞くのが効果的です。

曖昧な回答をする会社は避けた方が無難です。

一般媒介契約を活用する

一般媒介契約であれば、複数の不動産会社に同時に依頼できるため、両手仲介を前提とした囲い込みを防げます。

ただし、各社の販売意欲が下がるリスクもあるため、信頼できる2-3社に絞って依頼することが重要です。

定期的な販売状況の確認

以下の点を定期的に確認しましょう。

  • レインズでの問い合わせ件数
  • ポータルサイトでの閲覧数やお気に入り登録数
  • 実際の内見数とその反応

これらの数字が低調な場合は、販売戦略の見直しが必要です。

複数社での査定比較

査定の段階から複数社を比較し、販売方針について詳しく聞き取りましょう。

「他社経由のお客様についてはどのように対応されますか?」という質問に対する回答で、会社の姿勢が分かります。

両手仲介が許される例外的なケース

すべての両手仲介が悪いわけではありません。

以下のような場合は、両手仲介でも問題ないでしょう。

適正価格での迅速な成約

査定価格通りまたはそれ以上で、短期間(1-2ヶ月以内)で成約する場合。

買主の条件が売主の希望と完全一致

価格だけでなく、引き渡し時期や条件面で売主の希望と完全に一致する買主を紹介された場合。

透明性の高い販売活動

レインズ登録や他社への情報提供を適切に行い、結果的に自社の顧客が最も良い条件を提示した場合。

私の知人のケースでは、大手不動産会社が両手仲介でありながら、査定価格の103%で1ヶ月以内に成約させた例もあります。

重要なのは、両手仲介そのものではなく、売主の利益を最優先に考えた販売活動が行われるかどうかです。

まとめ:売主として取るべき行動

両手仲介のデメリットを避けるために、以下の行動を取ることをお勧めします。

まず、複数の不動産会社に査定を依頼し、それぞれの販売方針を詳しく確認してください。

両手仲介を前提とした囲い込みを行わず、片手仲介も積極的に受け入れる姿勢の会社を選ぶことが重要です。

売却活動中は、定期的に販売状況の報告を求め、問い合わせや内見数が低調な場合は原因を追求しましょう。

複数の不動産会社に一括で査定を依頼できるサービスを活用すると、各社の対応を比較しやすく、優良な業者を見つけやすくなります。

特に大手から地域密着型まで幅広く比較できるサービスでは、両手仲介に頼らない健全な営業方針を持つ会社を見つけやすいでしょう。

適切な業者選びによって、私のように満足のいく売却結果を実現できるはずです。

よくある質問

Q: 両手仲介は違法行為なのですか?

A: 両手仲介自体は法的に問題ありません。

ただし、囲い込みや意図的な価格操作など、売主の利益を害する行為は宅建業法違反となる可能性があります。

適正な手続きと透明性が保たれていれば、両手仲介も有効な取引形態の一つです。

Q: 両手仲介を避けるには一般媒介契約が良いですか?

A: 一般媒介契約は両手仲介の囲い込みを防ぐ有効な手段です。

ただし、各社の販売意欲が下がるリスクもあります。

信頼できる2-3社に絞って依頼し、定期的に販売状況を確認することが重要です。

Q: 両手仲介の手数料は割引されるべきではないでしょうか?

A: 理論的には、不動産会社が両方から手数料を得る場合、売主への割引があってもおかしくありません。

しかし、現在の日本の不動産業界では一般的ではありません。

手数料よりも、適正価格での迅速な売却の方が経済的メリットは大きいでしょう。

Q: 大手不動産会社は両手仲介率が高いのですか?

A: 大手不動産会社の両手仲介率は50-70%と高い傾向にあります。

これは顧客基盤が大きく、自社で買主を見つけやすいためです。

ただし、すべての大手が囲い込みを行うわけではないため、個別の対応方針を確認することが大切です。

Q: 売却期間が長引いている場合、業者変更は可能ですか?

A: 専任媒介契約や専属専任媒介契約でも、3ヶ月の契約期間満了後は他社に変更可能です。

販売活動に問題があると感じた場合は、契約更新をせずに他社に依頼することを検討しましょう。

一般媒介契約なら、いつでも他社への追加依頼や変更が可能です。